国際リニアコライダー(ILC)においては、5ナノメートルという非常に小さなビームを、お互いに正面衝突させます

国際リニアコライダー(ILC)においては、5ナノメートルという非常に小さな大きさまで絞り込まれたビームを、お互いに正面衝突させます。
このような離れ業とも言えることを実現するためには、ナノメートルレベルでビームの位置を制御し、安定に保つことが必要です。
ここでも、まず最初に行なうことは、「ビームに聞く」ということです。
ビームの中のある電子または陽電子の集団であるバンチが正面衝突していない場合は、ビームの周囲の電磁場に影響されてり、衝突した後軌道が大きく狂ってきます。
ビーム位置モニターでこの狂いを測ります。
このようにして、ビームに聞いた「狂い」が観測された場合には、狂いの大きさと方向から、高速のデジタル回路が補正量を計算します。
高速の電源が、その補正量にしたがって動作して、瞬間的にビームを電磁場により蹴る装置である「ビームキッカー」に高電圧のパルスを送ります。
このような一連の動作によって、バンチの軌道は次から修正されるので、正面衝突を維持することができるのです。
狂いの観測から、ビームキッカーが動作するまでに要する時間は、150ナノ秒以下という超高速です。
試験加速器ATFにおいては、これらの装置の開発とテストも並行して行われています。

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